スペルチェッカー
v8 以降の Electron は Chromium のスペルチェッカーを内蔵しています。 WindowsとLinuxではHunspell辞書が搭載されており、macOSではネイティブのspellchecker APIが使用されています。
スペルチェッカーを有効にする方法は?
Electron v9 以降では、スペルチェッカーはデフォルトで有効になっています。 Electron 8 では、 webPreferences
で有効にする必要があります。
const myWindow = new BrowserWindow({
webPreferences: {
spellcheck: true
}
})
スペルチェッカーが使用する言語を設定する方法は?
macOS ではネイティブ API を使用しているため、スペルチェッカーが使用する言語を設定する方法はありません。 macOS では、デフォルトでネイティブのスペルチェッカーが自動的に使用されている言語を検出します。
Windows および Linux の場合、スペルチェッカーの言語を設定するために使用する Electron API がいくつかあります。
// アメリカ英語とフランス語のチェックする
myWindow.webContents.session.setSpellCheckerLanguages(['en-US', 'fr'])
// 利用できる言語コードの配列
const possibleLanguages = myWindow.webContents.session.availableSpellCheckerLanguages
デフォルトで、spellchecker は現在の OS ロケールに一致する言語を有効にします。
スペルチェッカーの結果をコンテキストメニューに入れるには?
コンテキストメニューを生成するために必要なすべての情報は、各 webContents
インスタンス上の context-menu
イベントで提供されます。 この情報を使ってコンテキストメニューを作る簡単な方法を以下に示します。
const { Menu, MenuItem } = require('electron')
myWindow.webContents.on('context-menu', (event, params) => {
const menu = new Menu()
// スペルの補完をそれぞれ追加します
for (const suggestion of params.dictionarySuggestions) {
menu.append(new MenuItem({
label: suggestion,
click: () => myWindow.webContents.replaceMisspelling(suggestion)
}))
}
// ユーザーがスペルミスの単語を辞書に登録できるようにします
if (params.misspelledWord) {
menu.append(
new MenuItem({
label: 'Add to dictionary',
click: () => myWindow.webContents.session.addWordToSpellCheckerDictionary(params.misspelledWord)
})
)
}
menu.popup()
})
スペルチェッカーは Google サービスを使用していますか?
スペルチェッカー自体はタイプした文字列をGoogleサービスへ送信しませんが、 hunspell 辞書ファイルがGoogle CDNからダウンロードされます。 この動作を避けたい場合は、辞書をダウンロードするための代替URLを指定することができます。
myWindow.webContents.session.setSpellCheckerDictionaryDownloadURL('https://example.com/dictionaries/')
辞書ファイルの取得場所や、ホストするにあたって必要な事項についての詳細な情報は、session.setSpellCheckerDictionaryDownloadURL
のドキュメントを確認してください。